◆ 消滅 ◆

彷徨うのは辛く
君が突き放したあの日は悲しく
くぐり抜けた木々の先は寂しく
いつの間にか目覚めていた夜は空しい

この瞳に映る現実は歪んでいき
不快な眩暈と共に暗闇に堕ちる

腐りかけた橋を渡る恐怖の様な世渡り
そして
誰かの合図で崩れだす

僕の足元から大地は消え
果てしない奈落へと堕ちていく
もう
何かにしがみ付くことすら忘れた

絶望の中横たわる僕の肉体は
少しずつ腐っては暗闇に溶けていった





2008.11.24UP