◆ もう、帰らない ◆

夕暮れの太陽が妙にキレイだから
有り得ない貴方からの言葉を
階段に身を沈めて待つ

息を潜めて壁にもたれたまま
笑い出しそうな夢にこの身を委ねた

涙流れる現実に帰りたくない
夢の中で手を繋いだ貴方と
有り得ない言葉を交わした

不意に風が吹き抜けた
私の涙を幾重にも拭い去るけれど

夕暮れの太陽がまだキレイだから
有り得ない貴方からの言葉の
深くまでこの身を沈めて
何処までもこの身を沈めて


もう、2度と帰らない